要点・例題と独自演習6問。根拠や途中式を記す練習を含む。共通テストの過去問ではない。
最初に「何を全体の100%とするか」を決める
二本鎖DNAではAとT、GとCが対をつくるため、二本鎖全体でA=T、G=Cとなる。これはシャルガフの規則として整理できる。A=Gとは限らず、片方の鎖だけでA=Tになるとも限らない。
| 対象 | 使う関係 |
|---|---|
| 二本鎖全体 | A+T+G+C=100%、A=T、G=C |
| 鎖1と相補的な鎖2 | 鎖1のAの数=鎖2のTの数。TとA、GとCも対応する |
| 同じ長さの2本の鎖から全体へ | 対応する塩基の割合を足して2で割る |
例題|全体と片方の鎖
二本鎖全体のAが30%ならTも30%、残り40%をGとCで等分し各20%となる。一方、片方の鎖のAが30%という条件だけでは、その鎖のTの割合は決まらない。
半保存的複製を「DNA分子の本数」で数える
重い窒素を含む2本の鎖からなるDNAを、軽い窒素だけを利用する条件へ移す。全DNAが1回ずつ複製を完了する操作を繰り返す。古い鎖の分解や組換えはないとする。重いDNA=重い鎖2本、中間DNA=重い鎖と軽い鎖、軽いDNA=軽い鎖2本である。
| 複製回数 | 重い:中間:軽い |
|---|---|
| 0回 | 1:0:0 |
| 1回 | 0:1:0 |
| 2回 | 0:1:1 |
| 3回 | 0:1:3 |
| n回(n≧1) | 0:1:(2の(n−1)乗−1) |
最初のDNAが1分子なら、n回後の全DNAは2のn乗分子、古い重い鎖を含む中間DNAは2分子のままである。DNA分子の比と、重い鎖・軽い鎖の比は別である。
二本鎖全体の割合
ある二本鎖DNAは全体で2,000個の塩基を含み、そのうちAは600個であった。
問1
T・G・Cの塩基数と、それぞれの割合を求めよ。
ノートやPDFに、答えと根拠を記す。
問2
このDNAの片方の鎖だけについて、必ず成り立つものを一つ選べ。
① AとTは同数である
② GとCは同数である
③ 塩基の総数は1,000個である
④ Aは必ず300個である
ノートやPDFに、答えと根拠を記す。
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資料を再掲する。
ある二本鎖DNAは全体で2,000個の塩基を含み、そのうちAは600個であった。
問1
T=600個(30%)。G=C=(2,000−600−600)÷2=400個(各20%)。二本鎖全体に相補性の関係を使う。
問2
③。2本の鎖の長さは等しいので各1,000個。全体でのA=T、G=Cを片方の鎖へそのまま適用できず、①②④は必ずしも成り立たない。
片方の鎖から全体へ
二本鎖DNAをつくる鎖1の塩基組成を示す。鎖2は鎖1と相補的である。
| 塩基 | A | T | G | C |
|---|---|---|---|---|
| 鎖1の割合 | 40% | 20% | 30% | 10% |
問3
鎖2のA・T・G・Cの割合をそれぞれ求めよ。
ノートやPDFに、答えと根拠を記す。
問4
二本鎖全体のA・T・G・Cの割合を求めよ。鎖1のAが40%であることから、全体のTも40%といえるか。
ノートやPDFに、答えと根拠を記す。
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資料を再掲する。
二本鎖DNAをつくる鎖1の塩基組成を示す。鎖2は鎖1と相補的である。
| 塩基 | A | T | G | C |
|---|---|---|---|---|
| 鎖1の割合 | 40% | 20% | 30% | 10% |
問3
鎖2はA20%、T40%、G10%、C30%。鎖1のAに鎖2のT、鎖1のGに鎖2のCが対応する。
問4
全体ではA30%、T30%、G20%、C20%。例えばAは(40+20)÷2=30%。T40%は鎖2だけの割合であり、全体の割合ではない。
複製後のDNAを数える
重いDNA1分子を軽い窒素だけの条件へ移す。すべてのDNAが毎回1回ずつ半保存的に複製し、古い鎖の分解や交換は起こらない。
| DNAの種類 | 2本の鎖の組合せ |
|---|---|
| 重い | 重い+重い |
| 中間 | 重い+軽い |
| 軽い | 軽い+軽い |
問5
3回の複製後の重い・中間・軽いDNAの分子数を求め、最も簡単な整数比で表せ。
ノートやPDFに、答えと根拠を記す。
問6
中間DNA:軽いDNAが1:7となった。何回の複製後か。重いDNAが残らない理由と、中間DNAの分子数が途中から増えない理由を説明せよ。
ノートやPDFに、答えと根拠を記す。
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資料を再掲する。
重いDNA1分子を軽い窒素だけの条件へ移す。すべてのDNAが毎回1回ずつ半保存的に複製し、古い鎖の分解や交換は起こらない。
| DNAの種類 | 2本の鎖の組合せ |
|---|---|
| 重い | 重い+重い |
| 中間 | 重い+軽い |
| 軽い | 軽い+軽い |
問5
全体は8分子、重い0・中間2・軽い6分子。比は0:1:3。最初の重い2本の鎖は別々のDNAへ受け継がれる。
問6
4回後。全16分子のうち中間2、軽い14で1:7となる。1回目に古い重い鎖が分かれ、それぞれ軽い新鎖と対になるため、重い鎖2本のDNAは残らない。重い古い鎖が新たに合成されないので、中間DNAは2分子のままである。
参考資料
範囲・概念の確認に用いた公的資料。問題・数値・図は独自制作であり、共通テストの過去問ではない。
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