実験の読み取り|共通テスト生物基礎・演習とPDF

要点・例題と独自演習6問。根拠や途中式を記す練習を含む。共通テストの過去問ではない。

問いから実験の組合せを決める

要素 確認すること
仮説 何が何に影響すると考えたか
変える条件 影響を調べたい1つの条件
そろえる条件 それ以外で結果に影響し得る条件
測る結果 仮説に対応する量と単位
対照 効果を比較する基準となる群

対照群は「何もしない群」とは限らない。薬品を溶媒に溶かして加えるなら、対照群にも同量の溶媒だけを加え、溶媒の影響をそろえる。個体数・温度・測定時間なども確認する。

例題|光の効果だけを調べる

光の強さが異なり温度も異なる2群を比べても、どちらの条件が結果の差に関わったかを分けられない。温度などを一定にして光だけを変えた2群を比べる。

結果と言い切れる範囲

「差が観察された」と「必ずその条件が原因である」は同じではない。複数個体を使い、群への割り当てを偏らせず、独立に反復してばらつきを確かめる。平均値だけで個体差がないとはいえない。

野外の2地点の比較では、調べたい条件のほかにも土壌・日当たりなどが異なり得る。関連が見えても、原因を確かめるには条件をそろえた追加実験が必要になる。

選択肢の「すべて」「必ず」「唯一」「直接」には、資料がその強い断定を支えるかを確認する。強い言葉があるという理由だけで機械的に誤答と判断しない。

変える条件と比較する群

同じ植物の葉を用い、葉の単位面積・測定時間などをそろえた。各群で複数の葉を調べ、表は平均値を示す。

群 光の強さ 温度(℃) 二酸化炭素濃度 吸収速度(相対値)
P 弱 25 同じ 2
Q 強 25 同じ 6
R 強 35 同じ 4

問1

25℃での光の強さの影響を調べるために比較する2群を答えよ。そろえられている条件を2つ挙げよ。

ノートやPDFに、答えと根拠を記す。

問2

QとRの比較からいえることを一つ選べ。
① この測定条件では、35℃の吸収速度は25℃より低い
② すべての植物は35℃で光合成を停止する
③ 光を強くすると必ず吸収速度が下がる
④ 二酸化炭素濃度の違いだけが結果を決めた

ノートやPDFに、答えと根拠を記す。

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資料を再掲する。

同じ植物の葉を用い、葉の単位面積・測定時間などをそろえた。各群で複数の葉を調べ、表は平均値を示す。

群 光の強さ 温度(℃) 二酸化炭素濃度 吸収速度(相対値)
P 弱 25 同じ 2
Q 強 25 同じ 6
R 強 35 同じ 4

問1

PとQ。例えば温度25℃、二酸化炭素濃度、葉の単位面積、測定時間。同じ植物でも光以外の条件をそろえる必要がある。

問2

①。Qは6、Rは4である。②は0ではなく対象も限定されている。③はQとRで光が同じ。④は二酸化炭素濃度が同じなので適切でない。

溶媒をそろえる

物質Xを溶媒Sに溶かし、同じ種類の細胞へ加えて増殖への影響を調べる。培地量、初めの細胞数、温度、測定時間はそろえる。

候補 対照群に加えるもの
① 何も加えない
② 実験群と同量の溶媒Sだけ
③ 物質Xを2倍含む溶媒S
④ 別の物質Yを含む溶媒S

問3

最も適切な対照群を①〜④から一つ選び、理由を述べよ。

ノートやPDFに、答えと根拠を記す。

問4

実験群3回の値は8・10・12、対照群3回は3・5・7であった。平均値を求めよ。この結果から「Xはどの細胞でも必ず増殖量を2倍にする」と結論できるか。

ノートやPDFに、答えと根拠を記す。

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資料を再掲する。

物質Xを溶媒Sに溶かし、同じ種類の細胞へ加えて増殖への影響を調べる。培地量、初めの細胞数、温度、測定時間はそろえる。

候補 対照群に加えるもの
① 何も加えない
② 実験群と同量の溶媒Sだけ
③ 物質Xを2倍含む溶媒S
④ 別の物質Yを含む溶媒S

問3

②。溶媒S自体が細胞に影響する可能性を考え、Xの有無だけを変える。①は溶媒の有無も変わり、③④はXの効果を判断する基準にならない。

問4

実験群10、対照群5。平均は2倍だが、測定値にはばらつきがあり、調べた条件と試料も限られる。すべての細胞で必ず2倍になるとまではいえない。

関連と原因を分ける

池Aと池Bで同じ方法を用いて調査した。池ごとの1回の測定値である。

池 水中の栄養塩濃度(相対値) 植物プランクトン量(相対値)
A 1 10
B 3 40

問5

「栄養塩だけが植物プランクトン量の差の原因である」と断定できない理由を述べよ。

ノートやPDFに、答えと根拠を記す。

問6

栄養塩の影響を確かめる追加実験を一つ選べ。
① 池Bだけを別の日に測る
② 池Aだけで水温を変える
③ 同じ試料を分け、光・温度などをそろえて栄養塩濃度だけを変え、複数回測る
④ 栄養塩濃度と光を同時に増やした1組だけを比べる

ノートやPDFに、答えと根拠を記す。

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資料を再掲する。

池Aと池Bで同じ方法を用いて調査した。池ごとの1回の測定値である。

池 水中の栄養塩濃度(相対値) 植物プランクトン量(相対値)
A 1 10
B 3 40

問5

池の間では光、水温、消費者の量なども異なる可能性があり、1回ずつの観察だけではそれらの影響やばらつきを分けられない。関連は見えても、原因を栄養塩だけに限定できない。

問6

③。調べたい栄養塩の条件だけを変え、その他をそろえて反復する。①②は必要な比較にならず、④は2条件を同時に変えるため影響を分離できない。

参考資料

範囲・概念の確認に用いた公的資料。問題・数値・図は独自制作であり、共通テストの過去問ではない。

文部科学省|高等学校学習指導要領解説 理科編・理数編

みんなの高校生物Plus|第1版・2026年9月22日

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